夜だけ現れる「青い自動販売機」を探してみた

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青い自販機

松山市の郊外に、夜になると見慣れない自動販売機が現れるという話がある。

最初にこの話を聞いたのは、知人との何気ない会話だった。

「そういえば、変な自販機を見たことがある」

場所を聞いてみると、住宅街から少し離れた古い道路沿い。

昼間に何度も通ったことがある場所だったが、そんなものを見た記憶はない。

話を聞けば聞くほど、少し気になってきた。

そこで実際に探してみることにした。

昼間に現地へ行ってみる

教えてもらった場所を頼りに現地へ向かった。

周辺には住宅と小さな倉庫が点在している。

特に変わったところはない。

そして肝心の自動販売機も――

見つからなかった。

場所を間違えた?

もう一度、聞いていた情報を確認する。

道路の形も周囲の風景も合っている。

念のため少し範囲を広げて歩いてみたが、それらしいものは見当たらない。

そもそも自動販売機が置かれていた形跡すらない。

「撤去されたのでは?」

そう考えるのが一番自然だろう。

ところが、話をしてくれた本人に確認すると、少し気になることを言った。

見たのは「夜」だった

「そういや、見たの夜だったわ」

時間は午後10時を過ぎていたという。

青白く光る自動販売機が、道路から少し奥まった場所にあったらしい。

普通の飲料メーカーのロゴはなく、商品もよく見えなかったという。

ここで一つ疑問が出てくる。

昼間には見つからなかったものが、夜なら見つかるのだろうか。

夜にもう一度行ってみる

数日後。

今度は日が沈んでから同じ場所へ向かった。

昼間とはかなり印象が違う。

街灯は少なく、住宅が途切れると周囲はかなり暗い。

しばらく歩いていると、道路の先に小さな明かりが見えた。

青い光

最初は店舗の照明だと思った。

しかし近づいてみると違う。

建物と建物の間。

昼間に通ったはずの場所に、青白い光が見えている。

そこにあったのは――

自動販売機だった。

普通の自動販売機ではない?

外見そのものは、それほど珍しくない。

古いタイプの飲料自動販売機にも見える。

ただし、いくつか妙なところがあった。

メーカー名がない

一般的な自動販売機なら、本体に飲料メーカーなどのロゴが入っていることが多い。

しかし、この自動販売機にはそれらしい表示が見当たらない。

商品見本が並ぶ部分にも、見覚えのある飲料はなかった。

ラベルには文字らしきものが書かれている。

だが、暗くてよく読めない。

値段はすべて100円

さらに妙なのが価格だった。

どの商品も100円。

右端の商品だけは価格表示そのものが消えていた。

試しに100円玉を入れてみる。

ランプが点いた。

購入できるらしい。

ただ、この日はここでやめることにした。

翌朝、もう一度確認した

翌日の午前中。

同じ場所へ向かった。

自動販売機はなかった。

昨夜見た場所には、何も置かれていない。

周囲を確認しても、移動させたような形跡は分からなかった。

では、昨夜見たものは何だったのか。

もちろん、夜間だけ何らかの理由で設置されている可能性もある。

私たちが知らないだけで、特別な用途の機械なのかもしれない。

現時点では分からない。

ただ、一つだけ確認できたことがある。

「夜に青い自動販売機を見た」という話そのものは、確かだった。

少なくとも、あの夜にはそこにあった。

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