中学生の頃、陸上部だった。
毎日、体操服に着替えてグラウンドへ行く。
当然ながら、部活中におしゃれなんてほとんどできない。
でも、そんな中学生たちの手首に、なぜか同じようなものが巻かれていた時期があった。
白や青の、細い輪っか。
ゴムというか、シリコンというか。
留め具もない。
模様もない。
ただ手首に通すだけ。
あれは確か、
「マイナスイオンリング」
と呼ばれていた。
なぜか、みんな着けていた
少なくとも私の周りでは、結構な人数が着けていた記憶がある。
何がそんなに良かったのか。
マイナスイオンが出るから?
健康にいいから?
運動能力が上がるから?
……たぶん違う。
なんか、カッコよかったのだ。
今見ると、本当にただの輪っかである。
でも、中学生である。
部活では体操服。
アクセサリーをジャラジャラ着けるわけにもいかない。
そんな中で、スポーツ用品なのか健康用品なのかよく分からない「マイナスイオンリング」は、堂々と手首に着けることができた。
白にするか。
青にするか。
複数着けるか。
今考えると、あれは当時の部活中学生に許された、数少ない「おしゃれ」だったのかもしれない。
部活帰りのコンビニで見つけた
自分でも一本持っていた。
たしか、白だったと思う。
どこで売っているのかも知らなかったのだが、ある日、部活帰りに同級生とコンビニへ寄った。
そこで誰かが、
「マイナスイオンリングあるじゃん」
と見つけた。
「あ、これ売っとるんや」
そんな感じで、自分も買ったような記憶がある。
値段は覚えていない。
ただ、中学生が部活帰りに気軽に買えるくらいだから、それほど高いものではなかったはずだ。
それから20年以上。
ふと思った。
あの輪っか、結局なんだったんだろう。
調べたら、それらしいものが出てきた
「マイナスイオンリング」
「トルマリンブレス」
「マイナスイオン ブレスレット」
いろいろな言葉で探していると、ものすごく記憶に近い商品が出てきた。
パッケージには、
「空気のビタミン」
「マイナスイオン発生」
「トルマリンブレス」
の文字。
中に入っているのは、細くて白っぽい輪っか。
そうそう。
こんなんだった。
もちろん、私が中学生の頃に買ったものと同じ商品だという証拠はない。
でも、見れば見るほど記憶の中にある「あの輪っか」に近い。

しかもダイソーで売っていたらしい
さらに探してみると、2004年12月の個人ブログに、この「トルマリンブレス」について書かれた記録が残っていた。
そこでは、ダイソーで購入した商品として紹介されている。
説明によると、シリコンゴム製の大きな輪っかで、Lサイズは18.5cm。
そして価格は当時の100円商品。
税込105円だったようだ。
中学生でも買える。
そりゃ流行る。
ただし、私の記憶では買った場所はコンビニだ。
このダイソーの商品と、私が持っていたものが同じだったのか。
似たような商品がいろいろな店で販売されていたのか。
そこまでは分からなかった。
そもそも、なぜ「マイナスイオン」だったのか
2000年代初頭。
世の中には、とにかく「マイナスイオン」をうたった商品がたくさんあった。
家電。
空気清浄機。
ドライヤー。
寝具。
アクセサリー。
そして、ブレスレット。
当時のマイナスイオン関連商品では「トルマリン」という鉱物もよく登場した。
今回見つけた商品も「トルマリンブレス」。
どうやら、トルマリンなどを使った素材からマイナスイオンが発生する、という触れ込みの商品だったようだ。
現在の科学的な観点から見れば、こうした商品の健康効果については慎重に考える必要がある。
でも、この記事で気になっているのは、その効果ではない。
なぜ、あの輪っかが中学生にあんなに刺さったのか。
そっちである。
首にはRAKUWAネック
そして、もう一つ忘れてはいけない。
当時の部活中学生のおしゃれには、さらに上があった。
ファイテンの**「RAKUWAネック」**である。
ちなみに、「RAKUWAネック」を皆、なぜかチタンネックレスと呼んでいた。
こちらは現在も販売されているので、見覚えのある人も多いと思う。
スポーツ選手が首に着けている、あのネックレス。
当時の自分たちにとって、
腕にはマイナスイオンリング。
首にはRAKUWAネック。
これが、なんとなくカッコよかった。
今考えれば、どちらも「アクセサリーです」という顔をしていないのが絶妙だったのかもしれない。
あくまで健康用品。
あくまでスポーツ用品。
でも、色を選べる。
身につけられる。
体操服でも使える。
おしゃれする場所がほとんどなかった部活中学生にとって、ちょうどいいアイテムだったのだろう。

あの白い輪っかは、どこへ行ったのか
ファイテンのRAKUWAネックは、今もある。
でも、あれだけみんなが着けていた気がする「マイナスイオンリング」は、いつの間にか見なくなった。
そして20年以上経った今。
ネットの片隅に残っていた古い写真を見て、
「ああ、これだ」
となった。
自分が持っていたものが、本当に今回見つけた「トルマリンブレス」だったのかは分からない。
コンビニで買ったという記憶が正しいのかも、今となっては確認できない。
それでも、
白や青の細い輪っかを手首に着けて、
首にはスポーツネックレス。
そんな格好が妙にカッコよく見えた時代が、確かにあった。
もし、同じようにマイナスイオンリングを着けていた人がいたら。
そして、
「それ、○○って商品だったよ」
と覚えている人がいたら、ぜひ教えてほしい。
20年以上前の、どうでもいいような小さな記憶。
でも、こういうものほど、なくなってから妙に気になる。
たぶん。
参考・関連資料
- 2004年当時の「トルマリンブレス」に関する記録(livedoor Blog)
ダイソーで販売されていた「マイナスイオン発生 トルマリンブレス」の形状・サイズ・当時の価格などを確認する参考にしました。 - 「いまどきのストラップ」2002年記事一覧(ケータイ Watch)
2000年代初頭に「マイナスイオン」をうたった身につける商品が販売されていた当時の状況を確認する参考にしました。 - RAKUWAネックについて(ファイテン公式)
記事中で触れた「RAKUWAネック」について、現在も展開されている商品シリーズであることを確認しました。
※本記事には、筆者自身の約20年前の記憶をもとにした内容が含まれています。当時使用していたマイナスイオンリングと、参考資料で確認した商品が同一であるとは断定していません。


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